マイルドホラー小説 Unpleasant (仮)

講習会

「皆さん、今の方法で通用すると思いますか?」
会場を見渡しながら、私は問いかけた。
「思いませーん」
大人数の女性の声が、コーラスしているかの如くハモりだす。

「自分達の方法が古かったという自覚はありますか?」
 
「ありまーす」
 
「では、やり方をかえましょう。
今時、こまめに電話しても皆さん出てはくれません。
それどころか着信拒否にされてしまいます。
そもそも今は通知表示されますからね。
完全に悪質な勧誘や、イタズラだと思われてしまいます。
さて、どうすればよいか…わかりますか?」
 
「わかりませーん」
 
下を向きノートを取る彼女達を前に私は口を開いた。
 
「その都度、電話口で名乗る行為…これ禁止にしましょう。
もう電話すること自体を止めましょ。
いきなり直接訪問しちゃいましょう。
無駄に短い電話ばかりしても成果は得られませんよ。
こんなんじゃ今時、誰も怯えないし、
怒鳴られて逆にこちら側が怯えることになりますからね。
アポイント禁止!」
 
 
 
「えー!!」
 
 
 
 
会場にメリーさん達の大声がこだました。